ガラガラと鳴くリアカーを引っ張って、父を駅まで迎えに行った。

 
昭和27年、8歳のヒデオ少年は毎日旭川からお菓子を仕入れて帰る父を駅で待っていた。北海道の産業革命期、重要なエネルギー資源として栄えた空知の炭鉱時代。父・四郎は戦後に中国から引き揚げたのち、「空知で働く炭鉱マンに甘味を」と菓子販売を始めた。ヒデオ少年も家業を手伝い、小学校高学年の頃には自転車で近所をまわり菓子を配達した。ヒデオ少年が中学生になり間もなく、父と母は小さな店と工場を構え、販売だけでなく菓子の製造を始めることとなる。 炭鉱最盛期、空知には大小合わせ100以上の炭鉱があった。店には、上砂川や歌志内で働く炭鉱マン達がお菓子を買いに来る。炭鉱での作業は命がけ、いつも危険と隣り合わせだ。肉体労働で汗を流した人たちにとって、甘味は糖分補給と癒しの存在になっていた。看板商品は2つ。くるみ入りの餡をスポンジでサンドして羊羹をかけた「ピンネのつゆ」。もう一つは小判型に抜いた煎餅の生地に胡麻入り餡をサンドして周りにフォンダンを塗った「千両」。この2つがとにかく人気だった。ヒデオ少年は高校生になった。上砂川から通学する友人に誘われて、炭鉱まちの自宅へ何度か遊びに行った。

壺屋(廃業)との共同経営で、ほんだが販売を行っていた頃。

石炭の機関車は、のぼり坂が続くとスピードが出ない。ゆっくりゆっくりと進んでいく。ハーモニカ長屋と呼ばれる炭鉱住宅が見える。横並びに一軒、二件、三軒、四軒と玄関の入り口が同じ方向を向き、ハーモニカのような形が何棟も続いている。真冬に訪ねた時には部屋が熱くて驚いた。石炭を惜しむことなく、窓を開け熱気を逃しながら石炭ストーブを焚いている。炭鉱まちならではの光景だ。こんなこともあった。炭鉱で働くと体中が真っ黒に汚れるため、炭鉱マンたちは風呂に入って汚れを流してから家路へつく。その風呂でも、やはり石炭をガンガンと焚き、お湯をどんどん流している。「誰でもいいんだ、入れ!入れ!」と誘われ、自分もみんなと一緒に炭鉱の風呂に入った。石炭で沸かし豪快に流れてゆく湯は、砂川の街で入るどの風呂よりもきれいに思えた。「懐かしいな」あの時代があるから、今がある。当時を振り返りながらヒデオ少年こと本田日出雄は目を細める。 北の大地の産業革命の歴史として、今あらためて見つめられる「炭鉄港」の物語。炭鉱から石炭を運ぶ、SL蒸気機関車。もくもくと蒸気と黒煙を上げて30両も40両も連なる石炭貨車を引っ張っていく。 そんな空知のロマン、遠き日の風景に想いを馳せた「林檎ロマン-ENKEI-遠景」。岩見沢いなほ公園店開店と同時に発売し今年で5年目をむかえる。カカオが香るこの林檎ロマンには〝りんごを活かす〞チョコレートを選んでいる。苦味を感じるダーク系にライトなミルク系をブレンドしたチョコレートを合わせることで、りんごが持つ酸味が際立つのだ。遠景はチョコレート好きはもちろん、自分用にと買っていく人が多い。あの時代と同じ、癒しのお菓子になってくれていたら嬉しい。 長い長い石炭列車、自動車からは見えない景色、SLが運んだ時代の景色を感じながら、これからも空知は走り続けていくだろう。


 
「寒い日に固まった石炭を昔はよくガンガンと外側から叩いて外していたよ。」と実は、遠景の商品名には「ガンガン列車」という候補があったと話すヒデオ少年こと、ほんだ現会長・本田日出雄。

林檎ロマン - ENKEI -

 
ド。さらに、ダーク系とミルク系の2種類のチョコレートを使用し、ぜいたくに全体をチョコレートでコーティングしました。パリッとしたチョコレート、
サクッとしたサブレ、トロッとしたチョコクリームの食感のコントラストをお楽しみいただけます。
 

 
 

林檎ロマンーENKEIー


 
 

林檎ロマン

 
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炭鉄港をご存知ですか?北海道の歴史を語る上で欠かせない空知の炭鉱、室蘭の鉄鋼、小樽の港湾、それらを繋ぐ鉄道を舞台にした産業革命の物語です。岩見沢は石炭産業で栄えた空知の中心として貨物列車の一大拠点として繁栄しました。岩見沢いなほ公園店の出店記念で発売した「林檎ロマン-ENKEI-遠景」は、そうした炭鉄港時代に想いを馳せて作ったお菓子です。

 もともと私達はお菓子屋ですから、ヨーグルトをいかに効率的に、いかに低コストで作るか、全く何も知らない素人です。だからこそ、製法も素材もごくごく
シンプル。牛乳100%に、乳酸菌を入れ発酵させて、水を切る。脱脂粉乳も、香料も、増粘剤も入れない普通の方法です。でも、その普通が一番美味しい。菌の選定も重要です。ヨーグルトの菌は何千種類とありますが、ギリシャヨーグルト専用の菌はありません。特徴も千差万別。酸っぱい、甘い、粘り気がある、さらっとしてるなど、水切り前と後では味も変わってしまうので、色々な種類の中から味のバランスを見て選び抜きました。
 「まずはギリシャヨーグルトを知ってもらうこと」これがメニュー開発のテーマでした。日本ではその頃、ギリシャヨーグルト自体まだまだ知られていなくて、当時流行っていたカスピ海ヨーグルトとよく間違えられるという認知レベル。まずは知ってもらう、そのためにフルーツやグラノーラなど食べる人が想像しやすい素材をメニューに取り入れました。
 Fの名前の由来のひとつに「Family」というキーワードがあります。家族みんなに楽しんでもらえるようにと、お店作りにも工夫を凝らしました。古着屋さんを入れたり、オーガニック食品を置いたり。屋根裏だった部屋を改装し、まるでこどもだけの秘密基地のような大きめのキッズスペースも作りました。
 オープン当初は来客数も少なく1日10人ほどでしたがお客さんの反応はとても新鮮でした。「こういう食べ方するの?」「フレッシュなチーズっぽいね」など、初めて食べるギリシャヨーグルトの美味しさに驚く人が多かったのです。
 オープンから4年が経ちました。Fのギリシャヨーグルトも徐々に認知され始め、年々お客さんも増えてきています。最近では、少しずつ食事系のメニューを取り入れるようになりました。食事メニューでは地元食材の掛け算ができます。Fのギリシャヨーグルトが媒体になって、地元の旬が発信できるのはとても嬉しいことです。お菓子にはないギリシャヨーグルトが持つ可能性、イルムの丘からもっともっと発信していきたいと思います。

 
(談 本田啓輔)
 

 Fのギリシャヨーグルトを
定期的にお届けいたします。

 
Fのギリシャヨーグルトをきっかけに自分の身体を見つめ直して欲しい。毎日の暮らしや家族の日常に良質なヨーグルトを食習慣に取り入れて欲しいという願いから、Fのギリシャヨーグルトの定期便を始めました。毎月1回のお届けの「Fマンスリーコース」と2ヶ月に3回お届けの「WithFコース」からお選びください。

 
 

秘伝タレが沁みる、手作りのジンギスカンパイ
大畠精肉店のジンギスカンが、パイになりました

「ずっと愛されてきたこの味を変えようと思ったことはない」変わらぬ味には意志と愛情、たゆまぬ職人力が不可欠ではないだろうか。野菜やりんごを丁寧に絞ったジュースを合わせてタレをつくる。肉を一晩つけこめば、まんべんなく味がしみ込む。味も作り方も変わらない、大畠精肉店に受け継がれる手作りの漬けダレジンギスカン。大切に守り続ける理由は人気の商品だから、だけではなく、親から受け継いだ大切な思い入れがあるから。「この店は地元の人たちにたくさん応援してもらっている。バーベキューするなら大畠精肉店!って言ってもらえるのが嬉しい」そう語る大畠さんがコラボ協力してくれた「ジンギスカンパイ」。ほんだの自家製パイに大切に包まれた、空知自慢のジンギスカンをたっぷりと味わっていただきたい。

 
 
 

大畠精肉店

大畠 光敬 さん

創業当時から変わらない手作りの味を、大切に守り続ける2代目店主の大畠さん。新鮮なお肉の美味しさを味わってもらうため、ジンギスカンやホルモンのほか、もつ鍋や手作りバーグなどお客さんの声を生かし創意工夫した商品づくりが愛されている。
蹄鉄業と養豚業を営んでいた頃、ご近所さんにとお裾分けした手作りのホルモンの評判がきっかけとなり、昭和50年に精肉店を創業。人気のホルモン・ジンギスカンをはじめ、冬でも楽しめるようにと開発したもつ鍋セットは通販サイトや催事でも人気。
 
 
<新十津川/大畠精肉店>
<砂川/MARUGO B.B.Q&DREAM>
<芦別市/道の駅ラ・フルール>
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

つくり手の思いを一心に

 
形も、味も全く新しい冬限定の
新しい林檎ロマン
高い価値とは、求める価値とはとことん追求しながらただいまじっくり開発中
  暖炉を前にする、人は心が穏やかになる。しみじみと薪がはぜる音を聞きながら、赤い炎を見つめる。たとえ、会話がなくてもそこに居るだけで心まであたたかく満たされる時間。目下、開発中の「林檎ロマン-DANRO-」。口にするだけでゆったりと穏やかに心が満たされていく。暖炉のように、時間が価値になるようなそんなお菓子が作りたいと開発を始めた。 材料選びからじっくりと時間をかけて、丁寧に作り上げていく。ほんだのオリジナルホワイトチョコレートには、キャラメル風味のミルクチョコを合わせ、自家製のドライりんごやサルタナレーズン、ローストしたヘーゼルナッツを加えてみる。
 

ゆっくりと口の中で溶けていく味わいと同時に、様々に変わりゆく食感が楽しい。アクセントには香りの良いセイロンシナモンと、ピリッと辛味のあるカルダモンをほんの少し。余韻を味わう心地よさが生まれる瞬間だ。

 

 
これを少しずつカットしながら、一口、また一口とゆっくり味わってもらいたい。高級とはまたちょっと違う、価値の高いものを。つくり手の想いを一心に込めた新しい林檎ロマンの完成までもう少し。冬限定の「林檎ロマン-DANRO-」、出会いの日を心待ちにしていてほしい。

部屋を暗くして、ろうそくに火を灯す。みんなで歌うハッピーバースデーの曲。ふーっと吹き消して照れ笑い。ほんだが大切にしたいバースデーのシーンです。2020年、自分の食べたいものを好きなように選ぶことのできる便利な時代になりました。家族が少なく、小さくなっている今こそ、特別な誕生日には一つのホールケーキをみんなで囲んでほしいと思います。切り分けるのもなかなかむずかしいホールケーキ。大きいのずるい、小さい、いちごが少ない、チョコプレートは私ね、などなど飛び交うにぎやかな家族の声。一見、非効率でムダに見えるこのやりとりこそ、実は誕生日のすてきな思い出なのです。家族で一つのケーキを囲む、そこから生まれる会話や笑顔が幸せな記憶として刻まれる。みんなで分け合うホールケーキだからこそ生まれる風景です。

ほんだのバースデーケーキは、ひとつひとつ手作業で作る手作りのバースデーケーキ。今はアイシングなど簡単にできる機械もありますが、「人間が作るからこその価値」を大切に、手間をかけながら丁寧にお作りしています。ご予約いただいたお客様のことを思い浮かべて、パティシエが思いを込めて作り、販売スタッフがお客様へとお渡しする。たくさんのお客様にお喜びいただいています。この喜びの声を店舗だけでなく、工場のパティシエにダイレクトに届けたいと始めた「バースデーボイス」からは、うれしいメッセージや楽しそうなお祝いの写真が続々と届き、パティシエ達のケーキ作りへの喜びへと繋がっています。人と人とがつながるほんだのバースデーケーキ。大切な人の特別な誕生日、思いを込めて作るケーキで幸せな時間をお過ごしください。

 
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のどかな美唄の自然と、
石窯パンのいい香り

「ハード系食べたことなかったけど、ここのパンを食べてハマった」そんなストウブファンが増えている。本田もその1人。
F YOGURTのLAトースト(現:Fトースト)をきっかけに、公私共に仲良しのパン屋さんだ。全粒粉50、これはストウブで一番人気のパン。石窯ならではの遠赤外線の熱が短時間で一気に中まで入り、水分をのこしながらもしっかりと焼きあがる。ハード系なのにもっちりとおいしい。角食も黒豆パンもリピーターが多いが「シンプルなパンほどごまかしが効かないのでお店の特徴がでやすいんです」と、お店のシェフ石井さんが他のパン屋さんでまず選ぶのはフランスパンなのだとか。石井さん夫婦が美唄に来て5年。

オープン当初は女性のお客さんが多かったが、年々男性客も増えてきてそれが嬉しいとほほえむ。子育てをしながらお店を切り盛りする2人。「パン作りで一番大切にしていることはプロセス」という石井さん。「自分の経験値や知識から、プランをたて、実行する。固定観念にとらわれたくない、可能性がある限り100点満点のレシピはない」と日々の進化や変化、工夫がおもしろいという。そんな石井さんに対して妻・由佳さんが大切にしていることは「答えを急がせないようにしていること」。パンが焼き上がるようにじっくり見届ける、家族、夫婦ならではの想いをそこに感じる。「おもしろい」が「おいしい」を作る。常に最高を求めて焼き上がる石井さんの石窯パン。未体験の方はまずフランスパンから。

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ハード系のパン好きが通う美唄のパン屋さん。手作りの石窯で焼いたパンの購入はもちろん、カフェでは地元の食材をふんだんに使ったメニューが楽しめる。

カフェ・ストウブ

美唄市西5条北5丁目5-5

 

TEL :0126-35-4077
営業時間 : 10:00~18:00
定休日 : 月・火曜日

 
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